電力セクターに求められる取り組み
そうした点はさておき、閣議決定で議論された内容ではどのように変化することが求められているのでしょうか。
まず、現在の日本の電源構成をおさらいしておきましょう。
電気事業連合会のデータによれば、2019年度の国内の電源別発受電電力量の構成は以下の通りです。
- 天然ガス:37%
- 石炭:32%
- 地熱および新エネルギー:10%
- 水力:8%
- 石油等:7%
- 原子力:6%
こうしてみると、皆さんすぐお分かりかと思いますが、日本の電源構成は天然ガス、石炭、石油等を加えた76%が二酸化炭素を排出する電源で構成されています。
また、いわゆる再生可能エネルギーは、地熱および新エネルギーと水力、そして原子力を加えた24%であり、国内の電源構成のほとんどは化石燃料をエネルギー源としています。これを2050年までに脱石炭電源へとシフトさせていかなければならないということになります。