ドッグセラピストの需要が高まった背景

ドッグセラピストへの需要が高まった背景として考えられることはいくつかあります。

まず、2013年時点で犬1087万2000頭、猫974万3000頭の飼育数合計が、15歳未満の子供の数1638万人を上回り、子供よりもペットの数が多くなりました。これは、一戸建てだけでなくマンションでもペット飼育可能の物件が増えるなど、住宅事情の変化も追い風となっていると考えられます。

2020年以降は、コロナ禍の影響によって「お家時間」が増え、ペットを家族の癒しとしてお迎えするご家庭が増えたことも影響しているでしょう。

また愛犬とのすごし方も変わってきました。かつては排泄目的の散歩が、愛犬と入店出来るお店が増えた事で、レジャーや娯楽としての「お出掛け」に変わってきました。

その一例として、愛犬と一緒に泊まれる宿泊施設の増加や、大手自動車メーカーHondaが愛犬家向け専用サイト「Honda Dog」をスタートさせたことが挙げられます。

「犬は家族」と大切にする飼い主をターゲットにする業種が増えたことによって愛犬家の活動範囲が広がり、愛犬と共に過ごす時間が長くなりました。

その結果、愛犬への愛情が高まるとともに、少しでも長く「一緒の時間」が続く事を願い、トリミング等の日常のケア以上の付加価値的なケアをしてあげたいとの需要が生まれ、ドッグセラピストによる1ランク上のケア、サービスが注目されるようになったのです。