自分の投票で当選者が変わることはないだろうが、それでも投票すること自体が大事だ、と筆者(塚崎公義)は考えています。

自分一人では当選者は変えられないが・・・

選挙に行くのは面倒だと感じている人は多いでしょう。わかります。独裁政権を倒して民主主義を確立した国では、投票できることが嬉しくて仕方のない人々が選挙に行くと言われていますが、日本では、そうしたことはないですから。

年齢別に見ると、高齢者と比べて若者は選挙の投票率が低くなっています。若者の方が忙しいということもあるでしょうし、楽しいことがたくさんあるから選挙に足が向かないということもあるでしょう。

しかし、「自分の投票によって当選者が変わるわけではないから、投票は無意味だ」と考えている人も多いと思います。これは、ある意味で大変合理的な考え方です。

村長選挙などは知りませんが、過去の国政選挙で当選者と次点の差が1票だったという例を筆者は知りませんし、確率的にもほとんど起きないと思います。それなら、自分が棄権しても結果は変わらないのだから、投票に行くより昼寝を選ぶというのは理屈にかなっているように見えます。

もっと合理的に見えるのは、与党と野党の支持者が同数ずつ選挙をサボることです。恥ずかしながら、筆者は与党支持者2人と野党支持者2人で麻雀に興じていたことがあります。4人とも投票に行っても麻雀を続けても結果は変わらないということで、4人が合意した結果だったわけです(笑)。