利用する人が多い学資保険。メリット・デメリットは?

子どもの教育費の準備として、銀行預金のほかに利用している人が多いのが学資保険です。先程のソニー生命が行った「子どもの教育資金に関する調査2021」で、高校生以下の子どもの親(748名)に大学等への進学のための教育資金をどのように準備したか聞いたとろこ、以下のような結果になりました。

大学等への進学のための教育資金準備方法(複数回答形式)

  • 「銀行預金」(55.1%)
  • 「学資保険」(50.7%)
  • 「財形貯蓄」(10.2%)
  • 「(学資保険以外の)生命保険」(7.9%)
  • 「金融投資(株式投資や先物取引など)」(4.9%)

銀行預金と同程度で、学資保険を利用している人が多いですね。

学資保険は子どもの教育費を貯める貯蓄型の保険で、保険料の払込期間や保障、保険金の受取時期など種類はさまざま。お子さんをお持ちの方は、一度は加入を考えられた方も多いのではないでしょうか。

主なメリットは3つ。銀行預金だと「途中で使ってしまうリスク」が大きいですが、学資保険は毎月自動で積み立てられ、自由に引き出すこともできないので、無理なく確実に教育資金を貯められるでしょう。

学資保険は生命保険料控除の対象のため、年末調整で申告することで所得税や住民税が軽減されます。また、多くの場合契約者に万が一のことがあったらそれ以降の保険料の支払いが免除され、満期保険金を受け取ることができます。これは預金にはないメリットでしょう。

一方で、途中で解約した場合には、支払った金額に比べて戻ってくる金額が少なくなります。病気やケガ、また今回のようなコロナ禍といったリスクを考えると、万一のことがあっても解約しないで済むよう、教育費は貯金と同時並行で貯めたいですね。

また、返戻率が低いのもよく言われるデメリットです。返戻率は支払った保険料に対して受け取れる満期保険金の割合のことで、以前より下がっており今は高くて105~110%前後。学資保険の返戻率は基本的に保険会社にお金を置いている期間が長いほど高くなるため、加入が遅れると返戻率が低くなる傾向もあります。

そもそも学資保険に加入できるのは子どもの年齢が3歳や6歳までだったり、契約者の年齢にも制限があったりする商品も多いもの。返戻率を上げるには早めに加入したり、一括払いをしたりするといいでしょう。