住宅ローン減税の特例措置が、来年(2022年)12月31日で終了予定です。
現行の制度では、控除期間は「最長10年間」でしたが、消費税引き上げに伴い控除期間が13年に延長される特例措置が取られました。さらにその後、コロナ禍の影響等で2022年12月31日まで特例措置が延長となったのです。
現行の制度の恩恵を受けるには、注文住宅の2021年9月末(既に終了)、分譲等は2021年11月末までに契約し、2022年12月末までに入居することが必要となります。
住宅ローンとそれに関連する税金は、長期的なライフプランを考える上でとても重要です。なかには老後の60代まで、住宅ローンを返済が続く世帯も多いでしょう。
そこで今回は、60代の「貯蓄と住宅ローン」について見ていきたいと思います。これから住宅購入や住宅ローンを考えている方は必見です。
60代で「住宅ローンが残る世帯」
国土交通省の調査によると、住宅ローンは30代で組む方が多いようです。最長の住宅ローンは35年ですから、定年前の60代でも住宅ローンが残る世帯も多いと思います。
では、60代ではどの程度住宅ローンが残っているのでしょうか?
平均:619万円(中央値:500万円)
- 50万円未満:1.8%
- 50万~100万円未満:0.9%
- 100万~200万円未満:4.4%
- 200万~300万円未満:1.8%
- 300万~500万円未満:8.8%
- 500万~700万円未満:6.2%
- 700万~1000万円未満:12.4%
- 1000万~1500万円未満:14.2%
- 1500万~2000万円未満:4.4%
- 2000万円以上:3.5%
無回答(ゼロも含む):41.6%
※平均は一部の大きな数値に引っ張られますので、より実感に近い「中央値」を参考にしていただくとよいでしょう。
60代で1000万円以上の住宅ローンが残る世帯は、全体の約2割。定年前の現役世帯と、すでに年金生活をスタートしている世帯がありますので、多いか少ないかは世帯それぞれ、といえるでしょう。
中央値は500万円ですので、定年退職金を活用すれば完済できるケースも多そうですね。