今からできる、老後資産の作り方
「老後資産」と聞くと、皆さんいくらぐらいをイメージされますか。
また、「いつまでに貯めたい」と考えられますか。
一般的に老後資産といえば、「老後2000万円問題」をイメージされて2000万円を目標にされる方が多いです。また、期間としても定年まで、もしくは年金受給開始年齢の65歳までにと計画を立てられる方が多いでしょう。
もし仮に、65歳までに2000万円を預金だけで貯めようとすると、年齢別の月々の必要積立金額は下記のとおりです。
65歳で2000万円貯めるために必要な毎月の預金額
- 35歳:5万5555円
- 40歳:6万6666円
- 50歳:11万1111円
30~40代ですと、仕事でいえば年収は上昇していく過程のさなか。家庭では、子どもがいれば教育費を貯めたり、住宅ローンを払ったりと、「とてもじゃないけど毎月5~6万も貯金するなんて到底無理」という方も多いでしょう。
50代である程度年収も上がり、教育費を払い終えたと言っても、毎月11万円の貯金は厳しい方が多いと考えられます。
たとえばこれを資産運用を活用して、年率6%で運用できた場合の毎月の必要積立額は下記のとおりです。
年率6%で資産運用をした毎月の積み立て額
- 35歳:1万9910円
- 40歳:2万8860円
- 50歳:6万8771円
ほぼ0%の預金と比べると、年6%で資産運用を行えばおよそ半分程度の積立額ですみますね。これなら現実的だと感じる方もいるのではないでしょうか。
資産運用を活用するか、しないかで、資産の増え方にこれだけの差が出てくるのです。
ただし、金融商品の種類は投資信託や運用型の保険、個人年金の活用など多岐にわたります。また、投資対象を分散して、長期間かけて毎月コツコツと積み立てる方法でリスクを抑えられますが、それでも資産運用にリスクは付き物です。
どの金融商品が自分に合っているか、具体的にどのようなリターンが期待できるのか、どのようなリスクがあるのか、分からなくて悩まれる方も多いでしょう。今は本だけでなく、ネットの記事でも資産運用に関する情報はのっていますし、オンラインでお金のプロのセミナーを聞くこともできます。
時間のあるときに便利な方法を取り入れながら、資産運用への第一歩を歩んでみるのもいいでしょう。
参考資料
- 高橋明香「70代、みんなの年金・貯蓄の平均は?老後資産を守る方法も紹介」(LIMO)
- 厚生労働省年金局「令和元年度(2019年度)厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年(2020年))」
鶴田 綾