10月29日の株主総会に注目
関西スーパーの今後について、まずは10月29日の株主総会が鍵を握るため、関西スーパーの株主の判断が注目されます。関西から見れば完全によそ者のOKストアですが、スーパー業界では効率的な経営を行う企業として知られる存在です。よってOKストアの経営及び店舗運営ノウハウを関西スーパーに移植することで、関西スーパーは高収益企業に生まれ変わる可能性があります。実際にOK側は、関西スーパーの1坪当たり売上高を数年以内に3割増やせるとしており、目に見える提携効果という観点ではOKストアとの提携が正解の可能性があります。
一方でH2Oのスーパー部門は、経営効率ではOKストアにかなわないかもしれません。しかし阪急グループの一角に加わるという安心感は、単なる数字では表すことができないブランド価値向上や社員や顧客のロイヤリティー向上に繋がります。関西スーパーの労働組合は既にH2Oとの提携を支持しています。
関西スーパーは当初の予定通り阪急グループ入りすることになるのか、それともOKストアがTOBで子会社化することになるのか、まずは10月29日の関西スーパーの株主総会の行方が注目されます。
参考資料
- 株式会社関西スーパーマーケット「当社とエイチ・ツー・オー リテイリング グループの経営統合(資本業務提携)、 株式交換によるイズミヤ株式会社及び株式会社阪急オアシスの完全子会社化、 親会社の異動、吸収分割による持株会社体制への移行、 商号変更その他の定款の一部変更並びに代表取締役の異動に関するお知らせ」(2021年8月31日)
- オーケー株式会社「株式会社関西スーパーマーケットによる エイチ・ツー・オー リテイリンググループとの経営統合等に関するプレスリリースについて」(2021年9月3日)
- 株式会社関西スーパーマーケット「有価証券報告書」(2021年6月28日)
- 株式会社商人舎「関西スーパーnews|H2Oとオーケーからの経営統合提案に関する見解発表」(2021年9月24日)
石井 僚一