年金ってマジメに払ったら損なの？

厚生年金に加入するサラリーマン（公務員や会社員など）の場合は勤務先を通じて強制的に年金保険料を納めています。

一方、自営業者やフリーランスの場合は納付書で支払うか口座振替の手続きをするなど、自分で納付する必要があるためその「負担感」はサラリーマンより大きいかもしれません。

少子高齢化の進行、そして長引くコロナ禍。

「国民年金保険料をしっかり納めても、自分が年金を受給する頃には、元が取れなくなるのではないか？」と、年金不安を募らせる現役世代も多いでしょう。

とはいえ、毎月の年金保険料を払わない、というやり方は得策ではないといえます。

自営業者などが負担する国民年金保険料はは月額1万6610円（2021年度分）。例えばこの金額で20歳から60歳までの全期間（480カ月）納付したと仮定すると、40年間の合計納付金額は約797万円となります。

それに対し、年金保険料を全期間納めた場合に受け取れる国民年金の満額は6万5075円（2021年度）です。

現在の給付水準がしばらく続くと仮定して、この満額を20年間受給した場合、受給金額総額は約1562万円となりますね。国民年金の支給額の二分の一は国庫負担ですので、納付額に対して受給額が大きくなっているのです。

今後年金給付の水準が下がる可能性はもちろんありますが、「年金保険料はきちんと納付、老後はしっかり受給」をするほうが得策といえそうです。

また、年金保険料の納付を怠った場合、万が一のときに障害年金・遺族年金が支給されない事態も。公的年金が保障するのは老後のためだけではない点も、ぜひ頭に入れておきましょう。