しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により社会全体が大きく変化。2020年度は学校生活でも行動が大きく制限され、子どもたちにとって戸惑いの日々が続きました。

中でもコロナ禍以前とはガラリと変わったのが、接触に関することです。感染予防の観点から、「クラスメイトとじゃれ合わない」「他の子の物に触れることもしない」といった指導が徹底されました。そのため、休み時間中に手持ちの文房具を使ってバトル系の遊びに興じる姿が見られなくなったのです。

しかし、コロナ禍だけが原因ではありません。

スタンダードという名前の規制

コロナ禍により、他の人の物が気安く触れなくなったこともありますが、バトルえんぴつにとって一番厄介なのが各小学校で設定されている「⚪︎×小スタンダード」というもの。つまり、えんぴつの本数や種類など、学校に持ってくる文房具に関する規制です。

筆者も新学期に文房具を準備する際、子どもに「買うのは学校からプリントをもらってからにしたい」と言われました。近所のママさんたちも同様に、「担任の先生の指示が出てから新調する」と口を揃えます。

そして、新学期がスタートして配布されたプリントを見ると、令和なのにもかかわらず昭和や平成初期よりも厳しいことに驚いたものです。こうした学校ごとの”スタンダード”は珍しいことではなく、東京都の議会でも取り上げられているといいます。