国税庁の「令和元年(2019年)分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均給与は436万円です。年収分布をみると、600万円以下が全体の79.5%を占めます。
平均年収400万円と、共働き世帯であれば実現できそうな年収600万では、貯蓄額と年収はどの程度関係がありそうか、気になるところですね。
今回は約20年ファイナンシャルアドバイザーとして個人向け相談をしている私の視点から、「年収400万円世帯」と、「年収600万円世帯」のお金事情を紐解いていきます。
また、貯蓄から負債を差し引いた「純貯蓄」(ほんとうの貯蓄額」についても、両者を比較してみましょう。
「年収400万円の人」&「年収600万円の人」はどのくらい?
はじめに、同資料、国税庁の令和元年分「民間給与実態統計調査」より、給与所得者の各年収ゾーンごとの分布を抜粋します。
男女計
- 100万円以下 456万8000人…(8.7%)
- 100万円超 200万円以下…743万2000人(14.2%)
- 200万円超 300万円以下…783万8000人(14.9%)
- 300万円超 400万円以下…890万7000人(17.0%)
- 400万円超 500万円以下…765万2000人(14.6%)
- 500万円超 600万円以下…532万8000人(10.1%)
- 600万円超 700万円以下…339万7000人(6.5%)
- 700万円超 800万円以下…231万5000人(4.4%)
- 800万円超 900万円以下…154万2000人(2.9%)
- 900万円超 1000万円以下…101万2000人(1.9%)
- 1000万円超 1500万円以下…185万人(3.5%)
- 1500万円超 2000万円以下…43万6000人(0.8%)
- 2000万円超 2500万円以下…12万4000人(0.2%)
- 2500万円超…15万1000人(0.3%)
男性
- 100万円以下…115万2000人(3.8%)
- 100万円超 200万円以下…217万4000人(7.2%)
- 200万円超 300万円以下…331万4000人(10.9%)
- 300万円超 400万円以下…501万7000人(16.6%)
- 400万円超 500万円以下…531万9000人(17.5%)
- 500万円超 600万円以下…409万6000人(13.5%)
- 600万円超 700万円以下…273万6000人(9.0%)
- 700万円超 800万円以下…194万9000人(6.4%)
- 800万円超 900万円以下…136万5000人(4.5%)
- 900万円超 1000万円以下…90万8000人(3.0%)
- 1000万円超 1500万円以下…166万1000人(5.5%)
- 1500万円超 2000万円以下…38万3000人(1.3%)
- 2000万円超 2500万円以下…11万2000人(0.4%)
- 2500万円超…13万6000人(0.4%)
女性
- 100万円以下…341万6000人(15.4%)
- 100万円超 200万円以下…525万8000人(23.7%)
- 200万円超 300万円以下…452万3000人(20.3%)
- 300万円超 400万円以下…389万人(17.5%)
- 400万円超 500万円以下…233万3000人(10.5%)
- 500万円超 600万円以下…123万2000人(5.5%)
- 600万円超 700万円以下…66万人(3.0%)
- 700万円超 800万円以下…36万6000人(1.6%)
- 800万円超 900万円以下…17万7000人(0.8%)
- 900万円超 1000万円以下…10万3000人(0.5%)
- 1000万円超 1500万円以下…18万9000人(0.8%)
- 1500万円超 2000万円以下…5万4000人(0.2%)
- 2000万円超 2500万円以下…1万2000人(0.1%)
- 2500万円超…1万5000人(0.1%)
年収「400万円超 500万円以下」の割合は、男性が全体の17.5%、女性が全体の10.5%、男女計で全体の14.6%です。また、年収「600万円超 700万円以下」の割合は、男性が全体の9%、女性が全体の3%、男女計で全体の6.5%です。
次では、総務省の「家計調査」から、年収400万円世帯と年収600万円世帯の貯蓄事情を比較しながら見ていきます。