2030年にはIT人材が45万人ほど不足する
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」レポートでは、IT需要の伸びが中程度(2~5%)だとしても、生産性上昇率が0.7%の場合、2025年には36万人ほどが、2030年には45万人ほどが不足すると試算されています。
この経産省レポートからみても、IT人材が将来的に不足するのは決定的だと思われます。そのような中で、先ほどの「IT業界の人手不足はウソ」という声が一部にあるのはなぜなのか。
その理由を経産省のレポートで探してみると、同レポートでは「先端IT人材」「従来型IT人材」という分類が考察されています。
同レポートから引用します。
「IT分野では、技術の進展が早く、人材に求められるスキル等も急速に変化するため、IT人材の需給は、IT需要の構造変化にも影響される。特に近年、AIやビッグデータ、IoT等、第4次産業革命に対応した新しいビジネスの担い手として、付加価値の創出や革新的な効率化等により生産性向上等に寄与できるIT人材の確保が重要となっている。」
これが「先端IT人材」ですね。これに対して「従来型IT人材」は、「依然としてIT需要の大半を占めるものの、中長期的には徐々に市場規模が縮小すると予想され、従来からのIT需要に対応するIT人材の需要は減少すると見込まれる」とされています。