2月から続いていた下降トレンドが終了

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は大きな陽線となって75日移動平均線を回復、先週はそれを維持できるかどうかがポイントでした。

実際には週初6日から大きく窓をあけて上昇し、さらにその後も窓を開けて上昇が続きました。陽線が続き、10日には高値引け(3万381円)となっています。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は非常によくなりました。

これまで2月16日の高値(3万714円)を始点とする下降トレンドが続いていましたが、先週の上昇でこの下降トレンドのチャネルの上限を完全に上抜けました。つまり、下降トレンドが終わり、上昇トレンドに突入したということになります。

長く上値を押さえられていた200日線も回復。また、25日線が75日線を下から上に抜けるゴールデンクロスも形成されようとしています。

上値メドとしては、まずは2月16日の高値(3万714円)になります。年初来高値です。楽しみなのは、ここを抜けてしまうとかなり視界が広がっていることです。大きな節となると、バブル時最高値の3万8957円まで視野に入ってきます。

ただ、先週、今週と急騰したことから、オシレーター系の指標は「買われすぎ」を示しており、やや過熱感が出ています。

そのため、しばらくは上値が重い展開になることもあり得ます。3万円割れもあるかもしれませんが、それでも押し目買いの好機と考えていいでしょう。

下原 一晃