2020年度に導入された小学校5年生からの英語教科化やプログラミング教育。それに先立つ2016年度から始まっている大都市圏の私立大学定員厳格化……。小学生から高校生の子どもがいる家庭にとって、気になる動きが続いています。
また、コロナ禍での休校による学び遅れの影響や、感染拡大によって再度休校措置が取られるのではといった懸念も拭えない中、家庭教育に力を入れる保護者も少なくありません。
非受験組でも小学校からの通塾はめずらしくない
こうした教育の変化は、早い段階から生徒獲得を狙いたい教育産業に取っては渡りに船。少子化で競争が激しくなっている状況ではなおさらです。
たとえば、昨年度からの英語教科化により、小学生クラスで英語の授業を行っている塾も出ています。また、中学受験が盛んではない地域でも、中学での新学習指導要領導入を見据えて小学校高学年から通塾を検討する家庭が少数派ではなくなりつつあります。
このように、学習指導要領の改訂や大学入試制度改革などで子どもを取り巻く環境は大きく変化しています。つまり親世代が育ってきた時代とは大きな違いがあるものの、中には自分の成功体験を重ねてしまう親もいます。
特に、地方出身で牧歌的な子ども時代を過ごしながら都市部の難関大学に合格した親の中には、我が子を小学生時代から勉強漬けにさせることに抵抗感を抱く人もいるようです。