これまで国内株は、新型コロナの感染拡大や管内閣の支持率低迷などにより、海外株に比べて出遅れ感がありました。アク抜けによる切り返しへの期待も高まるところです。
チャートの形が好転。3万円台も視野に
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は25日移動平均線で上値を押さえられていたため、今週そこを回復できるかどうかがポイントでした。
実際には、週初30日に窓をあけて上昇して寄り付くと、陰線にはなったもののローソク足の実体が25日線を回復しました。下ヒゲも長く、反発の兆しがありました。
その通り翌31日には25日線付近で切り返し、大きな陽線となりました。その後も週末まで上昇が続き、25日線を完全に上回っただけでなく、75日線も奪回しています。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形はかなりよくなっています。まず、これまで何度も上値を押さえられていた25日線だけでなく、75日線も回復したこと。さらに、25日線、75日線いずれも上向きになっています。
足元では、2月16日の高値(3万714円)を始点とする下降トレンドが続いていました。
先週の上昇で、ローソク足の実体が、その下降トレンドのチャネルの上限に迫っています。今週ここを超えることができれば、半年あまり続いた下降トレンドが終わるということになりますので、期待したいところです。
上値メドとしては、6月15日の戻り高値(2万9480円)、心理的節目となる3万円などになります。
その後、3月18日の高値(3万485円)を超えることができれば、2月16日の高値(3万714円)もするすると突破する可能性があります。そうなると目線を上に持って積極的に買っていけるでしょう。
逆に、6月15日の戻り高値(2万9480円)を超えられず、再度上値を押さえられるようであれば、3万円突破までしばらく時間がかかるかもしれません。それでも、押し目買いの好機と考えていいでしょう。
下原 一晃