持ち家率は60歳代でも53.5%
次は持ち家率です。単身世帯の持ち家率は全体で23.9%。民間の賃貸マンション・アパート、社宅に住んでいる「非持家」割合が20歳代、30歳代を中心に高くなっています。年齢が上の層では持ち家率は高くなりますが、それでも60歳代で53.5%です(図表3参照)。
一方、2人以上の世帯の持ち家率は全体で75.0%。50歳代74.7%、60歳代83.4%、70歳代87.0%と、50歳代以上の大多数が持ち家を所有しているのと単身世帯の結果は対照的です。
また、マイホームを取得していない単身世帯の世帯主に、何年先にマイホームを取得する予定かを聞いたところ、「将来にわたりマイホームを取得する考えはない」が43.3%。
「マイホームの取得については目下のところ考えていない」の32.5%と合わせると8割弱になり、単身世帯の持ち家の取得意向は低いことがわかります。調査では触れられていませんが、単身世帯の経済面の厳しさが反映された結果かもしれません。
老後のお金を心配している単身世帯は8割以上
老後の暮らしについて、経済面でどのように考えているかと聞いたところ、「心配していない」と答えた単身世帯は全体で16.5%。一方、「多少心配である」34.2%、「非常に心配である」49.3%と、単身世帯の8割以上は老後のお金に不安を感じていることになります。
なお、「多少心配」あるいは「非常に心配」と答えた人の理由は以下の通りでした(複数回答)。やはり金融資産が少ないことや年金などへの不安が多く挙げられています。
- 十分な金融資産がないから…73.6%
- 年金(公的年金、企業年金、個人年金)や保険が十分ではないから…52.5%
- 現在の生活にゆとりがなく、老後に備えて準備(貯蓄など)していないから…29.4%