「ゆとりある老後生活」をおくるための必要額

さて、みなさんは「ゆとりある老後生活」というと、どのような生活をイメージするでしょうか?

私は、「時間とお金を趣味に使いながら、たまに孫におもちゃを買ってあげられるくらいの余裕がある生活」を思い浮かべます。

ライフプランは人によって異なりますが、生命保険文化センターが行った意識調査によると、ゆとりある老後生活費は平均で月36万1000円という結果がでています。

この生活費を、先ほどの「老後2000万円問題」の基になった計算式に当てはめてみると、月々の赤字額は約15万円、老後30年間では合計で約5400万円の赤字になる計算になります。

このように「どのような老後生活をおくるか」によって、老後の必要額は大きく差が出てくることが分かりますね。

どうやって老後資金を準備する?

それでは、どのようにしてまとまった老後資金を準備していけばいいのでしょうか。

老後資金のあまりの金額の大きさに「自分はゆとりある老後生活を諦めるしかないのかも…」と思われた方もいるかもしれませんが、今からできる対策はいくつか考えられます。

その中でも、特にみなさんに検討いただきたいのが「資産運用」を生活に取り入れることです。

資産運用と聞くと、あまり良い印象を持たない方もいらっしゃると思います。実際に、私が証券会社で働いていたときも、お客様から「近所の目があるから」と勝手口から出入りするようにお願いされたり、スーツでご自宅に伺うと「もっとラフな格好で来てちょうだい」と言われたこともありました。

しかし、資産運用の状況については、日本と海外では大きく異なります。そこで、次に日本と海外の資産構成について解説していきます。