年収1000万円超「でも」貯蓄がない!

先ほどの純貯蓄額だけ見ると、年収1000万円台世帯ともなれば、やはりそれなりの貯蓄がある、という印象を受けます。とはいえ、年収1000万円を超えているにもかかわらず、貯蓄がない世帯も一定数存在するようです。

ここで、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)令和2年」の結果を見てみましょう。金融資産を「非保有」または「100万円以下」と回答した世帯の割合は、以下の通りです。

年収1000万~1200万円未満世帯

  • 金融資産非保有…4.0%
  • 金融資産保有額 100万円未満…2.0%

年収1200万円以上世帯

  • 金融資産非保有…5.4%
  • 金融資産保有額 100万円未満…2.2%

意外にも、「年収1000万~1200万円未満世帯」の約25世帯に1世帯、「年収1200万円以上世帯」の約20世帯に1世帯は、貯蓄ゼロという結果に。また、貯蓄ゼロとまではいかないまでも、金融資産が100万円未満という「ギリギリ世帯」も一定数存在していることが分かります。

平均で考えた純貯蓄額をみる限り、「年収1000万円あれば確実に貯蓄できるだろう」とも思えますが、貯蓄がない、もしくは「ギリギリ状態」の年収1000万円台世帯も、決して少なくないようです。