先日、一般職公務員のボーナスが2年連続引き下げるよう人事院から勧告があり「月給の4.3ヶ月分」となるというニュースが発表されました。この勧告は民間と国家公務員の給与水準を揃えるために毎年8月に行われているものです。
給与水準は民間企業と揃えられているようですが、老後資金の柱となる退職金はどうなのでしょうか?
本日は、大手生命保険会社で勤務経験のある筆者が、国家公務員と民間の会社員の退職金について比較。そのうえで、退職金があれば老後は安心して暮らせるかどうかも解説していきます。
公務員の退職金は平均いくらか?
それでは、国家公務員の退職金は平均でいくらなのでしょうか。内閣官房公表の「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」を見ていきましょう。
常勤職員
- 定年:2090万6000円
- 応募認定:2588万1000円
- 自己都合:316万1000円
- その他:201万6000円
平均支給額:1082万2000円
※1「応募認定」は45歳以上(定年60歳の場合)の職員を対象にした早期退職募集制度のことで、自己都合退職よりも割増された退職金が支給されます。
※2「その他」には、任期制自衛官等の任期終了(常勤職員)や死亡等による退職が含まれています。
うち行政職俸給(一)適用者(一般行政事務を行う職員に適用)
- 定年:2140万8000円
- 応募認定:2278万円
- 自己都合:362万7000円
- その他:265万8000円
平均支給額:1548万円
国家公務員の退職金は、定年もしくは応募認定の方であれば2000万円の大台に乗っていることがわかりました。