国内では新型コロナウイルスの新規感染者数が連日2万人越えとなっていますが、28日には3日連続で前週同曜日を下回りました。こうしたことから投資家の間に、ピークアウトは近いとの見方をする人も出てきています。まだ判断するのは早いかもしれませんが、仕込みの時期といえるでしょう。
25日線付近で上値を押さえられ、伸び悩む
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は25日移動平均線を割り込んで陰線が続きました。直近の下値メドである7月30日の安値(2万7272円)も割ってしまったことから、やや心配される局面でした。
しかし、先週は週初16日から窓をあけて上昇して寄り付くと、大きな陽線となって上昇。終値ベースでこの7月30日の安値を回復しました。さらに翌17日も窓をあけて上昇すると、直近の上値メドである25日線も回復しました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。しばらく上値を押さえられていた25日線を回復できたのは明るい兆しです。週末には25日線を再度割り込んでしまいましたが、ローソク足の実体が短く、下ヒゲが長い陽線となっています。
これは、投資家の間に「買いたい」人と「売りたい」人が拮抗しており、「買いたい」人がやや優勢であることを示しています。今週、再度25日線を回復するようであれば、積極的についていきたいところです。
ただ、先週反発したとはいうものの、心理的節目となる2万8000円は回復できていません。また、直近の戻り高値である8月12日の高値(2万8279円)にも届きませんでした。
また、ちょうどこのあたりに200日線がありますが、それもまだ回復できていません。判断が難しいようであれば、このあたりを奪回してから出動しても遅くはないでしょう。
下原 一晃