勉強や人間関係などで子どもが色々な問題に直面し始めるのは、一般的に小学4年生頃と言われます。このことを表す「小4の壁」という言葉は、子育て世代には馴染みがあるのではないでしょうか。

小学4年生は特に周囲との学力差が目に見えるようになり、親も子も学習面での問題を認識し始める学年というわけですが、見方を変えれば、それ以前から少しずつ差が広がっているということでもあります。

小4の壁をどう乗り越えるかも大切ですが、それとともに重視してほしいのが小学3年生の時期なのです。

漢字の難度が上がる

筆者が塾で仕事をしている時、極端に漢字が苦手な数名の生徒には「小学3年生の漢字から正確に書けなくなる」という共通点がありました。

すでに中学生になっていましたが、学年をさかのぼって確認してみると、小学1、2年生の漢字はほとんど書けます。しかし、小学3年生で習った漢字になると、突然「井印会」というような珍妙な答えが出てくるのです。

正しくは「委員会」と書くべきところを、自分が知っている漢字の中から読みが同じものを書く、という手法です。漢字の読みはある程度できているのですが、書くことには非常に苦労していました。

また、筆者の子どもたちが通う学校でも、小学3年生の漢字テストから再テストが行われています。小学1、2年生と比べると複雑で覚える数も増える小学3年生の漢字は、「ちゃんと漢字を書けるか」「漢字に苦手意識を持つか」の分岐点になることを意識しておくと良いでしょう。