厚生年金「月30万円超」の割合は?

では、「ひと月30万円以上」年金を受給できる人はどれくらいいるのでしょうか。同調査から厚生年金受給額の分布を見ていきましょう。

厚生年金 年金月額階級別老齢年金受給権者数(男性)

  • ~5万円未満…15万977人
  • 5万円以上~10万円未満…97万6724人
  • 10万円以上~15万円未満…261万3866人
  • 15万円以上~20万円未満…436万9884人
  • 20万円以上~25万円未満…224万9128人
  • 25万円以上~30万円未満…28万8776人
  • 30万円以上…1万7626人

合計…1066万6981人

厚生年金 年金月額階級別老齢年金受給権者数(女性)

  • ~5万円未満…31万5100人
  • 5万円以上~10万円未満…234万1321人
  • 10万円以上~15万円未満…218万2510人
  • 15万円以上~20万円未満…41万2963人
  • 20万円以上~25万円未満…6万3539人
  • 25万円以上~30万円未満…4166人
  • 30万円以上…379人

合計…531万9978人

※厚生年金保険(第1号)の平均年金月額には老齢基礎年金月額が含まれます。

受給額の分布をから、毎月30万円以上の厚生年金を単身で受給している人の割合は、男性で全体の約0.17%、女性は全体の約0.007%と、ごくごく一部の人に限られていることが分かりました。

なお、男女合計でみると、上位0.11%ほどの人が該当する、という計算になります。「1000人に1人いる程度」、つまりほんの一握りのトップ層の高額受給者といえます。

男性のボリュームゾーンは「15万~20万円未満」の層、女性のボリュームゾーンは「5万~10万円未満」のゾーンに収まっています。

夫婦ともに厚生年金を受給できる世帯であれば、二人の合算でひと月30万円以上となる可能性はだいぶ高くなりそうですが、一人の受給額だけで30万円を超えるケースはかなり少ない、と考えてよさそうです。