今では約半数の大学生・大学院生が利用する奨学金。代表的なものとして、独立行政法人 日本学生支援機構の奨学金制度があります。その奨学金には給付型と貸与型があり、給付型は返済不要ですが貸与型は卒業後に返済していかなければなりません。
日本学生支援機構が奨学金返還者に対して行った「令和元年度 奨学金の返還者に関する属性調査結果」によると、令和元年度末で奨学金の返還を3か月以上滞納している人(以下、延滞者)は約15万人、滞納していない人(以下、無延滞者)は約411万人です。
実は、この調査結果からは延滞者と無延滞者の間に違いが見られることがわかります。以下、どんな違いがあるのかを確認していきます。なお、回答者(延滞者2048人、無延滞者1458人)の性別・年齢別の比率は以下の通りです。
奨学生本人の性別比率
- 延滞者:男性51.6%、女性48.4%
- 無延滞者:男性47.7%、女性52.3%
奨学生本人の年齢比率
- 延滞者:20代以下16.9%、30代48.8%、40代22.7%、50代以上11.6%
- 無延滞者:20代以下46.4%、30代48.1%、40代4.7%、50代以上0.8%
奨学金の申込みと返還に関する概要
日本学生支援機構の奨学金申込みには、予約採用と在学採用の2種類があります。予約採用は大学・短期大学・高等専門学校・専修学校へ進学する前に申し込み、在学採用は大学等への進学後に申し込みをするもので、所定の申し込み資格や基準を満たしていることが必要です。
また、貸与型奨学金の返還は貸与が終了した月の翌月から数えて7カ月目から始まり、金融機関金融機関からの口座振替(引き落とし)によって行われます。たとえば3月に貸与が終了する場合、初回振替日は10月27日になります。