目的に応じた使い分けのために、金融政策に対する姿勢を見る

筆者は景気予想屋の末席に位置するものですが、決して景気予想屋が株価予想屋より優れているなどと言うつもりはありません。両者は違うものなので、優劣を比べるべきではないのです。

景気を予想したい場合、たとえば来年度の生産計画を策定するような場合には景気予想屋の話を聞けば良いでしょうし、株式投資の参考に経済の話を聞きたいならば株価予想屋の話を聞けば良いでしょう。

ちなみに筆者も、趣味で株式投資を楽しんでいるので、株式投資について考える時には株価予想屋の話を参考にしています。別に彼らを忌み嫌っているというわけではないのです(笑)。

とは言え、一般の人にとって、誰が景気予想屋で誰が株価予想屋であるのか、判断が難しいかもしれません。その場合には、金融政策の話が詳しいのは株価予想屋、金融政策にあまり詳しく触れないのが景気予想屋だと考えて良いでしょう。

金融政策が景気に影響することはあまりありませんが、金融政策は株価には大きな影響を与えますから、景気予想屋はあまり注目せず、株価予想屋は大いに注目する、というわけですね。

なお、誰が経済学者であるかは、理屈っぽいことを言っているか否かで判断しましょう。誰がトンデモ屋であるかは、各自が独自の判断基準で判断しましょう(笑)。

本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。

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塚崎 公義