今回は“40代論"です。筆者はその世代を卒業してしまいましたが、社会的にも社内的にも、なにかと大変な10年間ですよね。個人的には、以前と比較しても、さらに大変になっている気もします。

最近、発表された興味深いデータとして、40代で「成長志向=働くことを通じた成長を重視する」が急増しているという報告があります。なにが40代をやる気にさせているのか、ちょっと考えてみましょう。

成長志向に変化、40代が急にやる気に

今年(2021年)7月、パーソル総合研究所から「働く10,000人 成長実態調査2021」が発表されました。

これは、人々の働き方や仕事観、仕事を通じた成長に関する実態調査を毎年、全国の働く10,000人を対象に実施しているものです(以下データの出典:パーソル総合研究所「働く10,000人の就業・成長定点調査」)。

まず全体結果として「成長志向(働くことを通じた成長が重要と思う)」は82.3%(前年比0.9ポイントアップ)。「成長実感(過去1年間で仕事を通じた成長を実感した)」は56.1%(前年比0.4ポイントアップ)。

上記のなかで2021年の大きなポイントは40代の成長志向の急上昇です。40代の成長志向は82.1%(前年比2.2ポイントアップ)。ちなみに30代は81.3%(前年比0.9ポイントマイナス)。つまり今年になって、40代の成長志向が30代の成長志向を追い抜いたことになります。

40代の2.2ポイントアップというのは、20代の2.3ポイントアップに次いで2番目です。20代の成長志向は82.1%ですから、40代の成長志向は20代と同数値ということになります。

個人的には「信じられん調査結果だな」と、ちょっと唸ってしまいました。