年収500万円世帯の貯金はいくらか
つぎに、総務省 「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」の第8-2表から、年収500万円台・勤労者世帯の貯蓄と負債のようすをみていきます。
年収500~550万円世帯
平均年収:522万円・世帯主の平均年齢:48.4歳
- 平均貯蓄額:869万円
- 平均負債額:683万円(うち「住宅・土地購入のための負債」:645万円)
年収550~600万円世帯
平均年収:572万円・世帯主の平均年齢:49.0歳
- 平均貯蓄額:1030万円
- 平均負債額:858万円(うち「住宅・土地購入のための負債」:802万円)
※ここでいう「貯蓄額」とは、預貯金の他、生命保険や有価証券も含めた金額です。
年収500万円台世帯「ほんとうの貯蓄額」はどのくらい?
貯蓄と負債はセットにして把握しておく必要があります。ここで、「平均貯蓄額」から「負債額」を差し引いた「純貯蓄額」、つまりほんとうの貯蓄額をみていきましょう。
年収500万~550万円世帯の純貯蓄額
869万円(貯蓄)-683万円(負債)=186万円
年収550万~600万円世帯の純貯蓄額
1030万円(貯蓄)-858万円(負債)=172万円
貯蓄額から負債額を差し引いた純貯蓄額は、「年収500万~550万円世帯」の場合で186万円、「年収550万円~600万円世帯」の場合は172万円です。
貯蓄額は平均年収に連動し、500~550万円世帯よりも、550~600万円世帯のほうが多くなっています。しかし、貯蓄額から負債額を差し引いた「純貯蓄額」を見ると、年収500~550万円のほうがやや多い結果となりました。
ふたつの年収ゾーンの貯蓄額平均を単純に比較する限り、「年収が多ければ、多く貯蓄でき、負債は少ない」とは言い切れないようです。