2021年8月2日から4度目の緊急事態宣言が出されました。対象は東京・沖縄・埼玉・千葉・神奈川・大阪となっていますが、観光や飲食業・関連業からは「限界」という声がきかれます。
勤め先にもしもの事があると、転職をするにしても同業界はおなじく業績が低迷していることも多く、先行きに不安を抱える人も多いのではないかと思います。
特に会社員の加入する厚生年金は、現役中の収入に応じて将来受け取る年金額が増減するという特徴があります。
いまの収入的ダメージは、将来にもつながっていますので、みんなで力をあわせてこの難局を乗り越えたいところです。
今回は、そんな厚生年金の受給額について見ていきたいと思います。
【男女別】厚生年金の受給額「平均額と月10万円未満」の割合は?
まずは、気になるみんなの受給額をみていきましょう。
厚生労働省年金局が2020年12月に公表した「令和元年度 厚生年金・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均年金月額は以下のとおりです。
■厚生年金の年金月額階級別老齢年金受給者数(男性)
- ~5万円未満:15万977人
- 5万円以上~10万円未満:97万6724人
- 10万円以上~15万円未満:261万3866人
- 15万円以上~20万円未満:436万9884人
- 20万円以上~25万円未満:224万9128人
- 25万円以上~30万円未満:28万8776人
- 30万円以上:1万7626人
男性の厚生年金の平均受給額は16万4770円となっています。
厚生年金受給者総数1066万6981人のうち、年金月額10万円未満の方は112万7701人いらっしゃることがわかります。
割合にして約10.6%ですので、年金だけを頼りにすると10人に1人は10万未満で生活する必要があることになりますね。
【厚生年金】女性はいくらもらえそう?
それでは、厚生年金について、女性はいくらもらえるのでしょうか。
■厚生年金の年金月額階級別老齢年金受給者数(女性)
- ~5万円未満:31万5100人
- 5万円以上~10万円未満:234万1321人
- 10万円以上~15万円未満:218万2510人
- 15万円以上~20万円未満:41万2963人
- 20万円以上~25万円未満:6万3539人
- 25万円以上~30万円未満:4166人
- 30万円以上:379人
女性の厚生年金の平均受給額は10万3159円ですので、男性に比べ約6万円平均値が低くなっています。
女性の場合、厚生年金受給者が531万9978人のうち、年金月額10万円未満の方は265万6421人です。実に約50%、2人に1人は月額10万円未満という結果となりました。
厚生年金のしくみをおさらい
厚生年金の毎月の保険料は、標準報酬月額(毎月の給与)と標準賞与月額(賞与)にそれぞれ保険料率をかけて計算されます。
厚生年金の保険料率は平成16年から段階的に引き上げられてきましたが、引き上げが終了した平成29年9月以降は18.3%となっています。
厚生年金の保険料は、労使折半となっているため、事業主(勤め先)と被保険者(自分)が半分ずつ負担する仕組みになっています。
そのため、実際に天引きされるのは給与の約1割に相当する金額ということになります。
「毎月の保険料負担がおおきいな」と感じている方も多いのではないかと思いますが、将来受け取る年金の半分を勤め先が負担してくれるのはありがたいですね。
とはいえ、ここまで見てきた金額の厚生年金額では将来が不安だという方も多いのではないでしょうか。
老後不安にどう備える
「老後2000万円問題」に代表されるように、老後資金は大きな社会問題となっています。
老後2000万円問題のモデル世帯は、年金を主とした月収入約26万円に対し、毎月約5.5万円の赤字期間が30年続くとした場合、約2000万円の生活資金が必要になるというものでした。
仮に、22歳に新社会人になってから60歳まで働き、その間に老後に必要な資金を貯めておくとすると、年間約52万円(月4.3万円程度)の貯金を38年間続ける必要があります。
老後2000万円問題が火付け役となりブームとなっている「つみたてNISA」や「イデコ」も、「長期間つみたてをし続ける」という大前提があります。
つまり、「つみたて投資を続けることができる=安定した収入が毎月ある」という環境が必要不可欠ともいえます。
「貯金がないから投資で増やしたい」とご相談に来られる方も多いのですが、投資をするからには増えることもあれば、元本割れをする可能性もあります。
もし、貯金がなく投資資金も元本割れをしているというときに急な出費が発生したら、損を大きくしてでも投資資金を現金化する必要が出てきます。
初めて資産運用に挑戦する方は、この「安定した収入がある環境が崩れたら」というリスクヘッジは見落としがちな落とし穴です。
「どの金融商品で運用するか」に目がいきがちになりますが、失業したり、病気や怪我でまとまった支払いが必要になったらいまの貯金額で対応できるか?その状況でつみたて投資を続けられるか?という環境整備にも目を向けることが結果的に安定した資産運用への近道といえます。
何から始めていいかわからないという方は、マネーセミナーに参加したり、専門家に相談してみることも検討してみましょう。
