老後の生活資金を考える上で、柱となるのが公的年金です。

私自身、都市銀行で約17年間、お客様の生活設計コンサルティングに従事しておりましたが、お客様の相談内容の大半は「公的年金に対しての不安」が多かったのを記憶しています。

心配や不安を解消する最初のステップは「現状を知る」ことです。今回は、厚生年金と国民年金をみなさんがいくらもらっているか、受給額の現状をみていきます。ぜひ参考になさってください。

国民年金はいくら受け取れるか

ねんきん制度は2階建て、あるいは3階建てといわれているのは、ご存じの方も多いかと思います。

  • 1階部分:日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が加入している国民年金
  • 2階部分:会社員や公務員などが加入している厚生年金

ここでは1階部分にあたる国民年金はいくら受け取れるのかをお話しします。

2020年12月公表の厚生労働省年金局「令和元年度厚生年金・国民年金事業の概況」(参考資料4)を確認していきましょう。

【国民年金】男女別・年金月額階級別老齢年金受給権者数

男子

  • ~1万円未満:1万2693人
  • 1~2万円未満:6万803人
  • 2~3万円未満:22万1983人
  • 3~4万円未満:70万6206人
  • 4~5万円未満:134万5582人
  • 5~6万円未満:312万4529人
  • 6~7万円未満:849万4551人
  • 7万円~:38万1323人

女子

  • ~1万円未満:6万6247人
  • 1~2万円未満:24万4695人
  • 2~3万円未満:74万63人
  • 3~4万円未満:226万4161人
  • 4~5万円未満:336万406人
  • 5~6万円未満:454万1337人
  • 6~7万円未満:598万7227人
  • 7万円~:144万306人

全体の平均年金月額は5万5946円です。そのうち、男子は5万8866円、女子は5万3699円となっています。男女に大きな差はないことがわかります。