「年金に頼らない老後」を迎えるためには

マーサー社が2020年10月に「グローバル年金指数ランキング」(2020年度)を発表しました。この指数は世界人口のほぼ3分の2を網羅する39カ国の年金制度を比較検証したものです。

評価基準は、十分性、持続性、健全性を検証しており、日本は総合指数48.5で39カ国中32位となっています。1位は総合指数82.6のオランダとなっています。

この日本の低評価となる大きな要因は「持続性」への評価が低くなっている点です。年金制度の持続性が不安要因となっているため、低評価につながっていると考えられます。

それを考えると、公的年金の受給額は、もしかすると減額される可能性も否定できませんし、実際、受給開始時期はどんどん後ろ倒しになっています。公的年金だけを頼みにするのは心配ですね。

老後の生活費の不安をどうやったら解消できるのでしょうか。筆者は「お金に働いてもらうこと」、これを検討されることをおすすめします。

皆さんが働いて資産を増やしてきたように、お金自身が資産を増やすように働くということです。

具体的には「複利を使った長期の資産運用」を検討してみてはどうでしょうか。

複利のイメージは雪だるまです。転がせば転がすほどどんどん大きくなっていきます。資産形成も同じことが言えます。

例えば、毎月2万円を30年間預金として積み立てしても720万円にしかなりませんが、金融庁の資産運用シミュレーションにて試算をすると、毎年6%複利で資産運用した場合、約3倍の2000万円となります。

時間をかければかけるほど、複利の効果が大きくなるのがわかりますね。