60代で「貯蓄2000万~3000万円世帯」は何割か

60代・二人以上世帯の貯蓄額は平均2384万円でした。ただし、この平均額だけでは「どれほどの世帯」が「いくらくらいの貯蓄」を持っているか、把握することはできません。

実はいずれの世代も貯蓄「100万円未満」世帯が一定数あり、その一方で貯蓄「4000万円以上」の層も存在します。それぞれどのくらいの世帯数なのか、確認していきます。

そこで、次のグラフから60代世帯の貯蓄額分布のイメージをつかんでいきましょう。このグラフは貯蓄現在高階級における世帯数(抽出率調整済実数)をまとめたものです。

出典:家計調査報告 貯蓄・負債編 2020年(令和2年)平均結果の概要(二人以上の世帯)詳細結果表 第8-30表より編集部作成

各貯蓄額ゾーンごとの割合は以下の通りです。

60代二人以上世帯の貯蓄分布(割合)

100万円未満:7.21%、100万円~:4.48%、200万円~:3.26%、300万円~:3.17%、400万円~:3.15%

500万円~:3.09%、600万円~:3.11%、700万円~:3.05%、800万円~:2.72%、900万円~:2.01%

1000万円~:6.55%、1200万円~:4.48%、1400万円~:3.99%、1600万円~:3.79%、1800万円~:3.09%、

2000万円~:8.07%、2500万円~:7.38%

3000万円~:8.35%、4000万円以上:19.03%

 

貯蓄額2000万円以上世帯は全体の42.8%、3000万円以上世帯に絞ると23.8%となりました。

貯蓄額・純貯蓄額ともに平均額では「2000万円」の大台にのっていたものの、実際には、全体の半数以上の世帯が「貯蓄2000万円未満」の層であることも分かります。

また、「400万円未満」と「4000万円以上」がそれぞれ2割程度存在するなど、60代世帯の貯蓄額も、「多い世帯」と「少ない世帯」に二極化していることがうかがえますね。