公的年金、最大の懸念点は「ゴールが延びていくこと」
年金受給額の実態を見ると、公的年金だけを頼りに老後の生活を送るというのは心もとないといえます。
そして、公的年金の懸念点は受給額の面だけではありません。
最大の懸念点は「受給開始年齢がどんどん引き上げられている」ということです。
今後もセカンドライフまでの全国民参加型マラソンを走り続け、いよいよゴールに近づいてきた!という時になって、法改正により受給開始年齢が引き上げられ、ゴールが遠くに置き直されることもあり得ます。
過去には55歳や60歳から年金受給が開始される時代もありましたが、現在の年金受給開始年齢は原則65歳です。
そのため、60歳から予定どおり年金を受け取りたいという場合は、繰上げ受給となり、年金額が減額されます。
そうなったときに、元気で勤め先も確保できていれば、お仕事を続けることで収入を得ることもできるかもしれません。
しかし、65歳という年齢で健康上も雇用上もなんの心配もしていないという方はそんなに多くはないでしょう。
公的年金は「終身年金(生きている間ずっと受け取ることができる)」という最大のメリットがありながらも、「受け取り開始年齢は約束されたものではない」という最大のデメリットもあるのです。