70歳以上「老後の貯蓄」4000万円以上あるのは何割?
ここまでご紹介したデータはあくまでも平均値。これだけでは、70歳以上世帯の貯蓄事情を俯瞰することはできません。
実は各年代一定数の貯蓄「100万円以下」世帯が存在しており、一方で貯蓄「2000万円」や「4000万円」を超える世帯もあるのです。
そこで、70歳以上の貯蓄現在高階級における世帯数(抽出率調整済実数)をまとめたグラフから、貯蓄額の分布を確認していきます。どのくらいの世帯に、いくらくらいの貯蓄があるのでしょうか。
まず、2019年に金融庁のレポートで話題となった「老後資金2000万円」を70歳以上でキープしている世帯は79万6297世帯。70歳以上世帯全体の約39.6%です。
これを「老後資金を4000万円以上」保有している世帯に絞ると、33万5009世帯で、70歳以上世帯全体の16.6%となっています。
このパーセンテージだけを見ると、70歳以上の世帯の多くは、老後資金をしっかりキープしているようにも思えますが、グラフを見ると、70歳以上世帯についても「貯蓄がある世帯」と「貯蓄が少ない/ない世帯」に二極化している点は、看過できないといえそうです。
「300万円未満」と「4000万円以上」の世帯数が同程度存在するという、いわゆる「老老格差」からも、みてとれますね。