全ての教科の土台であり、成績が上がるまでに一番時間を要すると言われる国語。結果がすぐに出にくいため、親としては「本当に大丈夫なのだろうか」と不安を覚えることもあるでしょう。

中には、塾や家庭教師に「数カ月で偏差値を10以上、上げたい」「次のテストでは高得点が取れるように」と無理難題を突きつける親も少なからずいます。焦る気持ちは分かりますが、国語の成績アップへの道のりは長く、様々な力を底上げする必要があるのです。

本を読めば点数アップにはなるとは限らない

読書をすれば国語が得意になると思われることもありますが、そう簡単なものではありません。ただ字を読むだけでは国語力アップに直結することはないのです。まず、漢字を正確に読み書きできるようになり、文章内に登場する言葉の意味を理解するなど「国語力の土台」を鍛えることに集中する必要があります。

物語文や説明文の問題を解く際には、話のテーマを理解する力「読解力」が不可欠です。作者の意図を感じながら自分の頭で整理し、設問をスムーズに解くには読むスピードも求められます。つまり、国語の成績を上げるには以下のような条件があるのです。

  • 漢字の読み書きができる
  • 語彙力を増やす
  • 作者の意図を考えながら読む
  • 読むスピードを上げる

これを数週間で全てクリアするのはほぼ不可能でしょう。こうした土台作りを無視して「とにかく短期間で国語の点数を上げたい」と漠然と望むのは無理があります。