日本マクドナルドが真夏に向けて『ちょいマック』にスパイシーな新メニューを投入。CMには木村拓哉と大森南朋を起用し、2007年の金融ドラマ「ハゲタカ」を思い起こさせるようなシリアスな演出がSNSで話題になっています。

昨年はコロナ禍で飲食業が大打撃を受ける中、テイクアウト需要が絶好調だったマック。新商品の概要と今年に入ってからの業績について見ていきます。

今夏の”旨辛”メニューはどんなソース?

この7月7日から販売開始されたのは「スパビー(スパイシービーフバーガー)」です。リニューアルされた「スパチキ(スパイシーチキンバーガー)」とともに”旨辛”メニューとしてラインナップ。価格は単品で200円(税込、以下同)、セットで500円。

スパビーはビーフパティの上にレタスをのせ、それをハラペーニョ(青唐辛子)とガーリックが効いた旨辛ソースで仕上げています。一方のスパチキはおなじみサクサクのチキンパティに、同じハラペーニョ+ガーリックソースで旨辛に。

ちなみにマックでは6月中旬から7月上旬の期間限定で、スパイシーチキンマックナゲットを提供していました。

こちらはペッパーの香ばしさと唐辛子でスパイシーさを味わえるチキンナゲットで、ラー油ベースの「焦がしにんにくラー油ソース」または黒胡椒と花椒が効いた「トリプルスパイシーソース」をつけるのも良し、というもの。

このように今夏は辛さを押し出して勝負しているマック。唐辛子はもともと食欲増進に欠かせない食材としてエスニック料理で使われてきました。今年も厳しい暑さが予想されているため、スパイシーな新メニューで夏を乗り越えたいところです。

日本進出50周年、コロナ禍でも絶好調

実は、日本マクドナルドはこの7月20日で国内1号店オープンから50周年。その節目の年を前に昨年はコロナ禍に見舞われたわけですが、マックはコロナ禍の”勝ち組”と評される好調な動きを見せています。

実際、日本マクドナルドホールディングスの2018年12月期から2020年12月期の売上高は、2,723億円⇒2,818億円(対前年比3.5%増)⇒2,883億円(同2.3%増)と増収続き。

この3年間はちょうど中期経営計画の3カ年で、この間、時間帯別のメニュー強化やおもてなし専門のスタッフを配置した新形態店舗を導入しました。こうした動きが功を奏して店舗数も順調に拡大し増収につながったと考えられます。

また、コロナ禍の2020年度はドライブスルーによるテイクアウトやデリバリー需要が高まり、客単価アップが増収に貢献しています。このあたりが他の飲食チェーンに差をつけた要因と言えるでしょう。

利益面では営業利益が250億円⇒280億円(対前期比11.9%増)⇒313億円(同11.7%増)で、2020年12月期は9年ぶりの過去最高益更新となっています。

また、最終利益は219億円⇒169億円(対前期比▲23.0%)⇒202億円(同19.6%増)と推移。増収が増益に貢献していますが、2019年度は法人税等が重くのしかかり最終利益が減益となったようです。

さらに、5月に公表された2021年度第1四半期(1月〜3月期)の業績は、売上高759億円(対前期比5.0%増)、営業利益92.3億円(同19.7%増)、最終利益58.1億円(同23.3%増)。年末年始のコロナ拡大と2回目の緊急事態宣言下でも依然好調です。

デリバリーの定着でさらなる業績拡大も

一方、新規材料がないためか、2020年春のコロナショックの前後を除いて日本マクドナルドホールディングスの株価は横ばいが続いています(図表1参照)。

2018年から19年末まで5,000円前後の値動きが続き、昨年3月のコロナショックでは4,500円を下回りました。

その後の反発によって6,000円を突破しましたが、2021年7月現在で再び5,000円前後を推移しています。

図表1:日本マクドナルドホールディングスの過去2年の株価推移1/1

コロナで普及したデリバリーは定着すると見られ、手軽に頼める手段として今後も業績の拡大に貢献しそうです。

なお、日本マクドナルドでは2021年度の通期業績予想を売上高2,995億円(対前期比3.9%増)、営業利益320億円(同2.3%増)、最終利益204億円(同1.1%増)としており、しばらく好調は続くと見られます。

暑い夏でも食欲をそそる新・旨辛メニューを投入したマック。スパビー&スパチキも業績好調の継続に貢献するか注目です。

参考資料