「低年金・無年金」を避けるには?

次に、厚生年金の受給要件を同じく日本年金機構の「老齢厚生年金の受給要件」をもとに確認しました。

老齢厚生年金の受給要件

厚生年金の被保険者期間があって、老齢基礎年金を受けるのに必要な資格期間を満たした方が65歳になったときに、老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受給できます。

厚生年金は、国民年金の受給要件を満たしていると上乗せで受給することができ、受給金額に関しては報酬比例部分によって変わります。したがって、年収次第で厚生年金の受給額が変わるのです。

厚生年金の受給額を下げたくない場合は、年収を下げないのと同時に、主に会社員が該当する「第2号被保険者」の期間を出来る限り長くすることが必要です。

そのため、途中で会社員から、フリーランス・自営業の方が該当する第一号被保険者に移行した方は受給額が想定と異なる可能性があります。注意しましょう。

以上のことから、「低年金・無年金」にならないための注意点は下記にまとめられます。

  • 合算で10年以上、保険料を払わないと無年金になる可能性がある
  • 払込期間と払込保険料金額によっては低年金になる可能性がある
  • 自営業等の第1号被保険者は国民年金しか受給できない。公的年金だけの場合は会社員に比べると低年金になりやすい。
  • 会社員でも年収が少ないと、低年金になる可能性がある

これらのことに注意すれば「低年金・無年金」を避けることができます。

また、現時点での年金額が気になる場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」でご自身の年金見込み額を調べることも出来ますので、ご興味ある方は使ってみると良いでしょう。