老後生活の要である年金については、出来る限り多くの金額を受給したいとお考えの方がほとんどでしょう。

仮にその年金が、思いもよらない形で少なくなってしまったり、もしくはもらえなかったりしたら……想像するだけで怖いですよね。

そこで本日は、10年以上大手金融機関で勤務した経験のある私から、「低年金・無年金」を避けるために、できることをお話しさせていただきます。

年金の受給要件と注意点

老後に年金を受け取れるかどうかや、多く受け取れるかどうかは、年金の受給要件を満たしているかどうかが重要です。

公的年金制度には主に自営業者やフリーランスの方が受給する国民年金と、主に会社員が受給する厚生年金に分かれているので、それぞれの受給要件を見ていく必要があります。

まずは、国民年金の受給要件について、日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件」をもとに確認しました。こちらの年金額は年額です。

老齢基礎年金の受給要件

老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した受給資格期間が10年以上ある場合に、65歳から受け取ることができます。また、20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めた方は、65歳から満額の老齢基礎年金を受給できます。


保険料を全額免除された期間の年金額は1/2(平成21年3月分までは1/3)となりますが、保険料の未納期間は年金額の計算の対象期間になりません。

令和3年4月分からの年金額 78万900円(満額)

国民年金に関しては、概ね保険料を払っている期間が10年以上あれば、65歳から受給できますが、40年間の全期間保険料を払っていないと満額を受け取れませんので、払込期間については注意が必要です。