資産運用で「3000万円」を準備する場合

では、同じ期間、資産運用を行う場合はどうでしょう。

年率6%で運用できた場合、毎月の積立金額は約3万円から6万5000円に抑えることができます。

超低金利時代のいま、預貯金だけで資産を持っていても、利息はほとんどつきません。手持ちの資産を、預貯金、保険、そして資産運用にバランス良く振り分けていくことは、効率よくお金を育てていくことに繋がるといえそうです。

お金は「貯める」そして「育てる」時代に

今回は、60代以上のみなさんの貯蓄事情、そして資産運用を活用した「老後資金の準備」についてもお話をしてきました。

「日本人は預貯金を好み、投資をあまり好まない」としばしば言われますね。これは先述の、貯蓄の内訳にも見て取ることができます。

60代以上世帯の貯蓄額(2308万円)のうち、預貯金(1543万円)が占める割合は約66.9%。その一方、有価証券(348万円)が占める割合は、15%程度にとどまっています。

「お金を増やすって、なんだか怖い」「iDeCoやNISAって、興味はあるけれどどこがちがうの?」「金融商品にはたくさんの種類があるので、どれを選べばよいか分からない」

資産運用のスタートに二の足を踏んでいらっしゃる方の中には、こうした疑問や不安をお持ちの方も多くいらっしゃいます。

ここで頼りになるのが「お金のプロ」のアドバイスです。金融商品の種類やリスクを知り、ご自身にあった運用スタイルを選ぶ上で、大きな助けとなるでしょう。

預貯金や保険、そして資産運用をバランスよく組み合わせて活用していくことは、上手にお金を増やしていくための、たいせつな準備であるといえます。

暮らしを支えるだいじなお金を、しっかり貯めて、ていねいに育てていきたいものですね。

参考資料

鶴田 綾