ここで重要なことは、「できる限り長い期間を使って運用する」ということです。50代になって長期運用と聞くと、難しく思われる方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、ゴールを年金の受給開始である65歳に設定してしまうと、仮に今50代の方が今すぐに資産運用を始めたとしても、残された時間は20年未満となるでしょう。

しかし、そこから先の人生は、私たちの想定以上に長いものとなる可能性が高いのです。

「人生100年時代」を生き抜くためには、老後に貯蓄を切り崩しながらも、一方では運用を続けるという「細く長く」という視点が大切になってくるでしょう。

少額からの積み立て投資を行うための、「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」といった税制優遇制度などの活用も検討されてもよいかもしれませんね。

おわりにかえて

FP(ファイナンシャル・プランナー)やIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)などの「お金のプロ」が、これまで金融機関が担ってきた資産運用の助言業務を無料で行う相談会なども増えています。

投資初心者のみなさんでも資産運用を始めやすい環境が整いつつあります。まずは一度、専門家の助けを借りながら、ご自身の老後の「暮らしとお金」を具体的にイメージすることから始めてみてはいかがでしょうか。

50代の「最後の貯蓄期間」をフルに活かし、ゆとりの老後に備えていけるとよいですね。

参考資料

岡崎 泰輔