年金以外に準備しておきたい「老後の安心」
ここまで、年金受給額を増やす工夫についてお話ししてきましたが、やはりそれ以外の方法で老後資金を準備していく必要はありそうですね。年金受給額は物価や賃金などを考慮して毎年改定が行われます。
極論をいうと、私も含めた今の20代、30代が年金を受給するころ、「今のシニア世代と同程度」の年金額である保証はどこにもないのです。
「今から」でも始めたい、老後生活の準備
私が長年ファイナンシャル・アドバイザーとして数多くのお客様の資産運用に携わってきた経験から、老後の資金はご自身で計画的に形成することが大切である、ということをお伝えしていきたいと思います。
低金利が続く今、銀行などの預貯金だけで資産を保有しても、お金を増やすことにはつながりにくいといえるでしょう。そこで視野に入れたいのが「資産運用」です。
資産運用と聞くと「リスクが怖い」「いきなり大きな金額を投資に回すなんてできない」といった理由で、ハードルを感じる方もいらっしゃるようです。
そんな「資産運用ビギナー」の方の場合、先ほどもご紹介したiDeCoや、つみたてNISAといった税制優遇制度の活用から検討されてもよいかもしれません。いずれも、投資信託などを少額をコツコツ積み立てていくしくみです。
金融商品や運用スタイルの選び方については、ぜひお金のプロに相談なさると安心でしょう。
みなさんは、「FP」や「IFA」といった職業をご存じでしょうか。
FP(ファイナンシャルプランナー)…目標や夢を叶えるために資金計画を立て、経済的な側面から実現のために一緒に考えてくれる人。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)…金融機関から独立していて、中立の立場から資産運用や保障のことなどをアドバイスしてくれる人。
いずれも、「資産運用が初めて」の方でも、気軽に相談できる心強い味方です。