退職金をアテにして大丈夫?
ここまでのデータから、「自分はそれなりに勤続年数があって順調に昇進しているから、老後は退職金で安泰だろう」とホッとなさった方もいらっしゃるでしょう。
実はここでちょっと注意が必要かもしれません。退職金をアテにできるのは、あくまでもお勤め先に「退職金の制度がある場合」です。
退職金制度を設けるかどうかは、会社が自由に決めることができるのです。
厚生労働省の「平成30年(2018年)就労条件総合調査 結果の概況」では、退職給付制度がある企業は80.5%。つまり、残りの2割程度は制度自体を設けていないというわけです。この割合は、企業規模や業種によってもばらつきがあります。
さらにいうと、退職金の金額は年々減り続けています。厚生労働省「就労条件総合調査」によると、退職金の平均額は、2003年から2018年の15年間で約700万円も減少しています。また、退職金制度そのものを設けない会社も増えています。
転職を考えた場合などは、頭の片隅に入れておくとよいかもしれません。
「捕らぬ狸の皮算用」という結末にならないよう、勤務先の退職金制度については、早めに確認しておきましょう。
著者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
【保有資格】
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。
【経歴】
二種外務員資格や相続診断士などの資格を保有し、「お金とくらし」にまつわる情報を専門的かつ丁寧に発信する金融メディア編集者・ライター。
早稲田大学第一文学部史学科卒。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。また、大手人材派遣会社における採用管理業務などの実務経験もある。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。
専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事執筆をおこなう。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年7月9日更新)