学歴が社会に出た後の大きな武器になると考えるのは、決して悪いことではありません。また、孫の人生の成功を望むことも間違いではありません。

しかし、祖父母から学歴至上主義的な態度を取られたり、世間的な評価ばかり気にされると、親の立場としてストレスが溜まるだけでなく、孫本人がうっとうしく感じるようになってしまうこともあるでしょう。

何をもって成功かという定義は世代によって変化していますし、さらに個人個人で異なります。親が考える教育方針について話し合いをしたり、祖父母世代の価値観を押し付けることなく孫の成長を見守ってほしいと率直に伝えることが大切かもしれません。

コロナ禍で思うように会えない日々が終わったら…

筆者宅の場合、今年の夏を迎えると2年以上祖父母に会っていないことになります。コロナ禍では電話で近況を伝えあったり、スマホで子どもの写真を送り成長した姿を見せることが精一杯。そのため、口出しをされる機会は減っています。

こうして距離をおく時間が長いと孫に対してアレコレ指図をしてくることもなく、内心ほっとしているというのが正直なところ。その反面、あっという間に成長する子どもたちの姿を見て「実家の両親と会う頃には向こうは浦島太郎の気分になるのでは?」と、時おり切なさを感じる時もあります。

新型コロナウイルスが収束すれば祖父母との交流が再開するという家庭は多いことでしょう。そのこと自体は嬉しいものの、会えない期間に溜まっていた祖父母の孫に対する熱い思いが一気に押し寄せてくるかもしれません。

肉親だからこそ、一度ギクシャクすると互いに意固地になって修復不可能になることもあります。良好な関係を保てる距離感を維持したいですね。

中山 まち子