「お金との付き合い」は一生続く。

前述の統計をみると、65歳以上・無職世帯の貯蓄額は、平均値2324万円・中央値1555万円でした。

しかし、貯蓄額の分布をみるとこのふたつの数値からは見えない、いわゆる「老老格差」が見られました。

年金の受給額や退職金額、そして貯蓄額は世帯によってちがいます。

また高齢になると、健康状態や家族構成などの事情から、日頃の生活に必要となるお金は現役時代とはがらりと変わる可能性もあるでしょう。

そんなときに支えとなるものの一つが、現役時代からコツコツ準備してきた「老後資金」です。

30代、40代の現役世代のみなさんの場合、住宅ローンやお子さんの教育費に家計が圧迫され、「老後にむけた貯蓄」まで手が回らない時期もあるでしょう。

しかし、「人生100年時代」が近づく今、私たちの老後は思いのほかに長くなる可能性があります。ゆとりの年金生活を見据えたお金の準備は、できるだけ早いうちからスタートされることをお勧めします。

家計を守り、貯蓄を増やすスキルは、お金と同じくらいに、生きていくうえでたいせつなものです。

長引くコロナ禍。仕事やお金の面で先の見通しが立ちにくい状況は、今しばらく続くことが考えられます。そんななか、家計を管理するスキル、そして貯蓄を続ける根気は、これまで以上に大切になっていくのではないでしょうか。

お金の不安や疑問は「マネーのプロフェッショナル」にぶつけてみましょう。ゆとりの老後に向けたヒントが見つかるかもしれません。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考資料