負債は242万円

それでは、同調査結果から負債額も見ていきましょう。

  • 住宅・土地のための負債:192万円
  • 住宅・土地以外の負債:35万円
  • 月賦・年賦:16万円

【負債】:242万円

総務省が発表している平成30年住宅・土地統計調査「住宅及び世帯に関する基本集計」では、65歳以上の世帯は約80%が持ち家となっています。

こういった背景もあり、60代の負債はほとんどが住宅ローンの可能性があります。

ここまでの調査結果で、60代の純貯蓄額は2384万(貯蓄)-242万(負債)=2142万円ということが分かりました。

2000万円以上あれば老後は悠々自適な生活を過ごせるか

では、2000万円以上の貯蓄があれば悠々自適な老後を過ごせるでしょうか。

ここで参考にするのは老後2000万円問題で話題になった、金融庁から発表のあった「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」です。

この報告書では65歳以上の夫、60歳以上の妻の夫婦のみの無職世帯をモデルケースに老後30年でかかる費用が算出されました。

20万9198円(年金)-26万3718円(生活費)=月々約5.5万円の赤字

5.5万円×12ヶ月×25年=1980万円(約2000万円)

この報告書からみると2000万円以上の貯蓄があれば老後は安心して暮らせるようにみえます。

しかし、ここで1つの疑問が生まれます。

それは本当に約26万円で生活できるのかということです。