株式市場の振り返り-3日ぶりに反発するものの、上値がやや重い展開に

2016年12月6日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,360円(+85円、+0.5%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,477.2(+10.2、+0.7%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ総合指数 898.9(▲3.8、▲0.4%) 4日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,241、値下がり銘柄数:631、変わらず:118
  • 値上がり業種数:25、値下がり業種数:8

東証1部の出来高は23億9,136万株、売買代金は2兆6,935億円(概算)となり、前日から大幅増加となりました。まだ活況相場とは言い難いところですが、まずまずの商いと言えましょう。

円安とNY市場の上昇等を受けて、日経平均株価は一時+200円超の上昇となりましたが、上値はやや重かったようです。やはり、トランプ相場の上昇疲れが残っているのかもしれません。今後はFOMC等を見据えて、少しずつ様子見スタンスが強まる可能性がありますが、先ずは目先18,500円台の値固めが重要と考えられます。

一方で、今週金曜日(9日)はメジャーSQ算出を控えているため、7日(水)は短期筋の揺さ振りを含めた粗い値動きに注意が必要となります。

東証マザーズの出来高は1億324万株、売買代金919億円となり、こちらも前日より増加しました。特に、売買高は9月28日以来となる1億株超えを記録しています。徐々に活況が戻りつつあるのか、引き続き注視していく必要がありそうです。

ただ、総合指数が4日続落になるなど低迷しており、個人投資家の買い意欲を誘う物色テーマの登場が待たれるところです。

原油価格上昇を背景に商社株が軒並み高値更新、東芝も実質的な連騰記録を継続

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が大きく値を上げ、日東電工(6988)やスズキ(7269)も上昇しました。また、原油など資源価格上昇を背景に、三井物産(8031)や丸紅(8002)など商社株が軒並み年初来高値を付けています。

その他にも、東芝(6502)、日立建機(6305)、野村ホールディングス(8604)、いすゞ自動車(7202)など年初来高値を更新する銘柄も目立っています。特に、東芝は続伸となりましたが、前日比変わらずだった“引き分け”を挟むと実質的には8連騰と見なせます。

一方、株式の売り出しを発表したキーエンス(6861)が急落し、セブン&アイ・ホールディングス(3382)などコンビニ株も値を下げました。また、一連のキュレーションサイトの問題が取り沙汰されているDeNA(2432)が続落し、前日に決算発表を行ったピジョン(7956)も冴えない値動きでした。

新興市場では、串カツ田中(3547)がついに12日続落となりました。安くて美味しい熱々の串カツは、忘年会シーズンにはマッチしない料理なのかもしれません。また、株価上昇が続いたJストリーム(4308)は急落となり、フィンテック グローバル(8789)も暴落して一時はストップ安となりました。

なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)がいずれも下落して引けており、総合指数続落の一因となっています。

 

青山 諭志