年収アップ以外の「老後資金を増やす方法」とは?

さて、先ほど触れた通り、厚生年金のひと月の受給額が10万円未満の方は、およそ4人に1人いることが分かりました。

国民年金のみを受給する場合よりも手厚い金額である方もいらっしゃいますが、いずれも「年金だけを老後の命綱」とするにはやはり心もとない受給額であるといえるでしょう。

人は、いったん慣れた生活水準を、簡単に下げることは難しいものです。また加齢に伴い、健康面で不安が出てくるのは多くの場合、老年期です。

コツコツ貯金を続ける根気や、年収を上げるといった努力ももちろん大切ですが、ご自身で老後資金をしっかりと準備していく必要があります。

その際、効率的にお金を育てていく方法である「資産運用」を取り入れることを、おすすめします。

「みなさんが働いて稼いだお金が、今度はみなさんのために働いてくれる手段」といったところでしょうか。

「お金を育てる」視点を、持とう。

日本人は投資をあまり好まない、としばしば言われます。

日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(2020年8月21日)によると、日本の家計の金融資産の半分は「預貯金」が占めています。

一方、投資先進国といわれるアメリカでは預貯金の割合はわずか13%程度です。そして、株式・投資信託等の投資性資産が50%以上を占めています。

さらに、金融庁「人生100年時代における資産形成」(平成31年4月12日)によると、日米の家計金融資産増加率は1998年からの20年間で、日本が1.4倍、アメリカが2.7倍となっています。そして、その増加率のうち「運用リターンによる要因」はアメリカが2倍、日本が1.2倍です。

老後資金のようなまとまった金額を準備するにあたり、資産運用で積極的に「お金を増やす」視点をとりいれることは、年金不安を解消するために大いに有益であることがお分かりいただけたかと思います。