株式市場の振り返り-上昇疲れで“一休み”も、売買代金3兆円超の活況相場が続く

2016年12月2日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,426円(▲87円、▲0.5%) 反落
  • TOPIX 1,477.9(▲5.2、▲0.4%) 反落
  • 東証マザーズ総合指数 907.0(▲12.9、▲1.4%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:700、値下がり銘柄数:1,172、変わらず:118
  • 値上がり業種数:14、値下がり業種数:19

東証1部の出来高は28億3,340万株、売買代金は3兆178億円(概算)となり、ほぼ前日並みとなりました。しかし、活況相場が続いており、これで3日連続の売買代金3兆円超えとなっています。なお、週明け5日(月)も3兆円超となれば、今年2度目の4日連続となります。

米国の雇用統計発表直前は様子見スタンスが強まる傾向がありますが、今回はその気配は全くない状況でした。ただ、一部には利益確定売りも出ている模様であり、日経平均株価も小幅反落となりました。

さて、その雇用統計も概ね想定の範囲内ということだったようです。米国の利上げ実施の可能性が高まる中、イタリアの国民投票の結果を見据える動きも予想されますので、週明けからの相場動向に注目が集まるでしょう。

一方、東証マザーズの出来高は5,355万株、売買代金1,032億円でした。売買高は前日並みでしたが、売買代金は減少となりました。ただ、それでも3日続けて1,000億円超はまずまずの結果と言えましょう。総合指数は▲1%を超える下落となりましたが、暗いムードはありません。

本格反転と考えるのはやや時期尚早と言えるでしょうが、今後の物色テーマの登場への期待が高まってきています。

りそなホールディングスが年初来高値を更新、活況相場を受けて証券株も大幅上昇

個別銘柄では、東京エレクトロン(8035)が急落し、JT(2914)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、任天堂(7974)なども大幅下落となりました。また、円安進行が一服したことなどから、オリンパス(7733)、ブリヂストン(5108)、デンソー(6902)なども値を下げています。

一方、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が久々に急騰し、りそなホールディングス(8308)は年初来高値を更新しました。また、証券市場の活況を受けて野村ホールディングス(8604)も大幅上昇し、年初来高値を付けています。

新興市場では、串カツ田中(3547)が下落して、ついに10日続落となりました。上場以来続いていた安くて美味しい熱々の串カツ人気も、忘年会シーズンを前に終焉を迎えたようです。また、前日にストップ高となったJストリーム(4308)が続伸し、オンコリスバイオファーマ(4588)は連日のストップ高で引けています。

なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)、ミクシィ(2121)はいずれも大きく値を下げて終わりました。

 

青山 諭志