高所得者の「特例給付」の復活を
立憲民主党は2021年5月31日にも、「子ども総合基本法」法案を衆議院に提出しています。子育てや出産の支援などを担う「子ども省」の設置や、児童手当の対象の拡大などがポイントです。
まずは、廃止の決まった児童手当の復活について、解説していきます。
そもそも、児童手当とはどんな内容かを見ていきましょう。
現行の制度では、中学校卒業までの子ども1人について毎月手当が支給されます。金額は下記の通りです。
3歳未満…1万5000円
3歳以上…小学校終了前まで1万円(第3子以降は1万5000円)
中学生…1万円
しかし親の所得によって限度額があります。たとえば会社員の夫と専業主婦の妻、子ども2人の世帯では夫の年収が960万円を超えた場合、「特例給付」として支給額は子ども1人につき一律5000円となっていました。
この一律5000円の手当について、今回の改正で年収1200万円以上の高所得世帯は対象外となる法案が2021年5月21日に成立したばかり。「廃止の決まった5000円の手当を復活させてほしい」というのが立憲民主党の今回の要望です。
所得の多い少ないに関わらず、子育てをする全世帯に一定の給付を求めたと言えるでしょう。
出産や子育てがしやすい環境が求められますが、では肝心のこどもの数はどうなっているのでしょうか。次で出生数の推移をみていきましょう。