2019年、金融庁のレポートに端を発した「老後2000万円問題」。

実際のところ老後に必要な資金は人それぞれですが、「2000万円」という数字は分かりやすく、リタイヤまでに準備する目標金額として定めている方もいらっしゃると思います。

2000万円をコツコツ貯めていく、となると長い道のりのように思えますが、退職金制度がある会社に勤めているのであれば、退職金が大きな助けとなるでしょう。

今回は、会社員の退職金の平均はいくらなのか、退職金2000万円を受け取るには勤続何年ならもらえるのか、そして退職金が少ない場合はどうすればいいかを解説していきます。

退職金は必ず受け取れるわけではない

そもそも、退職金はどこの会社でも受け取れるというわけではありません。退職金の支払いは法律で義務化されているわけではないからです。

厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況 退職給付(一時金・年金)の支給実態」によると、退職給付制度がある企業は80.5%となっています。

また、退職給付制度の有無を企業規模ごとに見ると以下の割合となります。会社の規模が小さいほど、退職金が受け取れない可能性が高いことが分かります。

1000人以上:92.3%
300~999人:91.8%
100~299人:84.9%
30~99人:77.6%

定年時に退職金が受け取れない場合、自分で老後資金の全てを準備しなくてはなりません。退職金制度の有無や制度の詳細は、会社の就業規則に記載されているのでぜひ確認しましょう。