「繰り上げ返済しているときには結構キツイこともあったけれど、今になって返済しておいてよかったと思う。やっぱり、まとまった収入がないのに負債がある…とか、返済できなかったらどうしよう…という不安から解放されたのは大きい。老後資金準備というほどでもないけれど、決まった収入があるうちに返済を終えておけば老後は自分の工夫次第で余裕を持って生活していける」と話します。

老後に返済に追われて生活水準が下がったり、不安に思いながら暮らさなければならない、なんてツライですよね。負債がある場合は、早めに返済することを検討してみる価値はあるでしょう。

老後資金対策2:生活コストを下げる準備を始める

「年金頼りの生活になってしまうことを考えて、50代の今のうちから生活コストを少しずつ下げ始めている。定年を迎えてから急に生活水準を変えるなんて現実的ではないと思った」と言うのは50代のBさんです。

「定年後に収入が減るのに合わせて、生活水準を下げる必要があるというのはわかりきったこと。でも、それを実際に行動に移すのは難しい。毎月の生活費をちょっとずつ減らすために、妻と協力して実行し始めた。まずはスマホを格安スマホに変更。車も2台持っていたが、妻と話して1台に。少しずつ断捨離するイメージで取り組んでいる」と言います。

「そうして色々と取り組んでいるうちに節約が楽しくなってきた。妻と『次は何をしようか』と話すのも面白い。外食を少し控えて、妻に任せきりだった料理を手伝うようになり、今では土日は自分が料理担当。『次の週末には何を作ろうか』と楽しんでやっている」と笑います。

生活水準を下げたり、生活にかかるコストを削減するのは大変ですが、時間をかけてゆっくりと段階的にやっていけばBさんのように楽しみながら取り組めそうですね。