老後資金対策3:定年に関係なく働ける場所を確保する

「定年後に収入がなくなるのは不安。だから定年後も働ける場所を確保することが大事だと思った」と話すのは60代のCさんです。Cさんは60歳で定年を迎えた後も、嘱託職員として元の職場で働いています。

「嘱託社員になって給料は減るけれど、仕事にやりがいも感じていたし急に仕事を辞めると生活にハリがなくなってつまらない人生になるのではないかと思った。それなら給料が減っても仕事を続けたいと思ったし、収入を得られる期間は長ければ長い方がいいと思う」とのこと。

Cさんのように収入を確保し、その収入を生活費に充てれば、貯金を取り崩す期間を短くすることができますよね。

一方、キャリアを生かして副業を始めたのは50代のDさん。「ずっとコンサルの仕事をしてきたから、その知識と経験を生かして若者向けのキャリアコンサルをしたり、経営者向けのコンサルをやったりしている」のだそう。

「キャリアコンサルは本職ではないけれど、管理職として中途採用も新卒も面接することが多いから、リアルな面接官の視点を伝えることができて結構人気が出てきた。経営コンサルもあえて相場より少し安く価格設定して充実した内容を凝縮して伝え、リピーターになってもらう戦略でうまくいっている」と得意げに話してくれました。

50代というのは社会人としての経験も豊かですし、それまでに築いてきたキャリアや知識も人にアドバイスをするには十分。このように、キャリアを生かした副業を始める人も最近は増えているようです。

「副業を始めてから、副業で得た収入はすべて老後資金の貯金に回している。そうすれば月に十万円単位で貯金ができる。自分も副業で学べることがあり、新たな視点を発見して意外と楽しく取り組めている。会社じゃないから定年もないし、このまま副業を続けていきたい」と話してくれました。

おわりに

今回は50代から始める老後資金対策を紹介しました。50代になってからでは間に合わないのでは?と思う人も多いかもしれませんが、できることはたくさんあります。どれも難しいことではないので、できそうなものから取り組んでみてはいかがでしょうか。

参考資料

大塚 ちえ