株式市場の振り返り-日経平均株価は8日ぶり小幅反落も、TOPIXはついに12連騰

2016年11月28日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,356円(▲24円、▲0.1%) 8日ぶり反落
  • TOPIX 1,469.5(+5.0、+0.3%) 12日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 921.1(+9.5、+1.0%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,343、値下がり銘柄数:534、変わらず:107
  • 値上がり業種数:24、値下がり業種数:9

東証1部の出来高は21億8,569万株、売買代金は2兆3,546億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。為替相場の円安進行が一服し、一時111円台半ばまで円高となったこと等を背景に、利益確定売りが優勢になりました。日経平均株価は一時前日比▲160円近い下落となりましたが、市場の買い意欲は強く、8日ぶりの下落ながらも小幅安で引けています。

一方、TOPIXは後場から上昇に転じ、12連騰を達成しました。これは昨年5月15日~6月1日に並ぶ連騰記録です(この時は日経平均株価も12連騰)。

なお、TOPIXが29日(火)も上昇した場合は13連騰となりますが、アベノミクス始動以降では初めてになるどころか、近年では記録がありません。恐らく、バブル経済期前後まで遡る必要があると考えられます。ご参考までに、日経平均株価の13連騰(史上2位の記録)は1988年2月10日~27日となっています。

一方、東証マザーズの出来高は4,881万株、売買代金752億円となりました。いずれも前日より増加であり、総合指数も3日ぶりの反発となりました。ただ、新興市場に資金が戻っているという印象は乏しく、本格反転と考えるのはあまりに時期尚早と言えましょう。起死回生となる物色テーマの登場が待たれます。

銀行株が上昇してTOPIXを下支え、東芝や三菱電機が年初来高値を更新

個別銘柄では、ファナック(6954)、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)など日経平均株価への寄与度の高い銘柄が値を下げました。また、TDK(6762)や村田製作所(6981)など電子部品株が下落し、スズキ(7269)など自動車株も弱い動きとなっています。さらに内需系では資生堂(4911)が大幅下落となりました。

一方、東芝(6502)と三菱電機(6503)が年初来高値を更新し、ニトリホールディングス(9843)が大幅上昇となりました。また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が反発し、TOPIX上昇を下支えしています。

新興市場では、串カツ田中(3547)が値を下げ、これで6日続落となりました。上場以来続いていた安くて美味しい熱々の串カツ人気も、忘年会シーズンを前に終焉を迎えているのかもしれません。なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)はいずれも3日続落となって引けています。

 

青山 諭志